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基礎体温

基礎体温とは?低温期・高温期からわかることと正しい見方を紹介

池田 裕美枝先生

医学博士、産婦人科医、内科認定医、海と空クリニック京都駅前 院長

基礎体温とは?低温期・高温期からわかることと正しい見方を紹介

この記事でわかること

基礎体温は、女性ホルモンの働きによって一定のサイクルで変化します。毎日の基礎体温を測ってグラフにして見ることで、低温期・高温期を確認し、排卵日や妊娠しやすい時期を予測することもできます。

基礎体温とは

基礎体温とは

基礎体温とは、朝目覚めてすぐ、体を動かす前に測る安静時の体温です。女性ホルモンの分泌に合わせて基礎体温も変化し、排卵を境に低温期と高温期に分かれます。グラフで低温期と高温期の2相が確認できる場合は、排卵があった可能性が高いと考えられます。毎日記録することで、排卵や月経周期、体の変化を知る目安となります。

基礎体温の周期(低温期と高温期)

基礎体温の周期グラフ:低温期と高温期

図のように、正常な排卵が起こっている場合は、基礎体温が比較的低い低温期と比較的高い高温期の2相に分かれ、これを一定のサイクルで繰り返します。月経が始まると体温は低温期となり、それが約2週間続きます。排卵を境に体温が上昇して高温期へ移行し、その状態が約2週間続いたのち体温が下がると、次の月経が始まります。もし高温期が2~3週間以上続いて生理がこない場合は、妊娠している可能性があります。一方で、体温が上がらず低温期が続くような場合は、排卵が起きていない無排卵の可能性も考えられるため、基礎体温グラフを継続して確認することが大切です。毎月の記録を続けることで、自分の月経周期や体のリズムを把握しやすくなります。

関連記事:高温期は何度まで上がる?

月経周期と女性ホルモンの変化

月経周期と女性ホルモンの変化(図)

月経周期により、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量は変化します。排卵後はプロゲステロンの働きで基礎体温が上昇し、高温期へ移行します。女性の体はこのリズムを繰り返しながら、妊娠に備えています。

月経期

妊娠が成立しなかった場合、黄体が退縮してエストロゲンとプロゲステロンの分泌量が急激に減少し、月経が始まります。基礎体温も低下して低温期に入り、次の新たなサイクルが始まります。

卵胞期(低温期)

卵胞期は、卵胞が成長し、卵胞ホルモンが分泌されて子宮内膜が増殖し始める時期です。月経が28日周期の場合、月経開始から排卵までの約2週間は低温期が続きます。ホルモンの働きにより、心身ともに調子が良くなりやすい時期です。

排卵期

排卵期は、卵胞ホルモンの分泌がピークを迎え、排卵が起こる時期です。排卵が近づくと、透明で粘り気のあるおりものが増えます。基礎体温は排卵を境に上昇し、高温期へ移行します。

黄体期(高温期)

黄体期は、黄体ホルモンの分泌によって基礎体温が低温期にくらべて0.3~0.5℃くらい上昇し、その状態が約2週間続きます。妊娠した場合は黄体ホルモンの分泌が続くため、高温期も続きます。

基礎体温を測るとわかること

排卵日・妊娠しやすい時期

排卵日・妊娠しやすい時期

基礎体温を毎日記録すると、排卵日や妊娠しやすい時期を予測しやすくなります。一般的に、妊娠しやすい時期は排卵4日前から排卵日当日までとされています。体調の変化で排卵が数日ずれることはよくありますが、3周期ほど基礎体温の記録を続けると、自分のおおまかなリズムが見え、排卵のタイミングをつかむ手がかりになります。

関連記事:基礎体温で排卵日を知るには?

妊娠の兆候

高温期が2~3週間以上続き、月経予定日を過ぎても生理がこない場合は、妊娠している可能性があります。普段から基礎体温を記録していれば、妊娠の兆候に気づきやすくなります。月経予定日を1週間過ぎても生理がこない場合は、妊娠検査薬で確認しましょう。

関連記事:妊娠している時の基礎体温の変化は?

ホルモンバランス・体調の変化

基礎体温を毎日記録すると、女性ホルモンの働きによる体調の変化を把握しやすくなります。たとえば片頭痛やむくみなど、高温期に現れやすい症状との関係にも気づきやすくなり、体調を管理したり生活習慣を見直したりするきっかけになります。

基礎体温グラフの見方と注意したいパターン

基礎体温グラフは、低温期と高温期の2相に分かれているかを確認しましょう。2相に分かれない状態が3周期ほど続くのであれば、排卵していない可能性があります。また、低温期が長い場合は、排卵まで時間がかかっていること、高温期が短い場合は、黄体機能不全などが考えられます。ただし、月経周期が24~38日間隔、生理期間が3~7日間であれば正常範囲とされています。不安な場合は、基礎体温グラフを持参して婦人科を受診しましょう。

2相に分かれていないグラフの例

2相に分かれていないグラフの例

低温期が長いグラフの例

低温期が長い基礎体温グラフの例

高温期が短いグラフの例

高温期が短い基礎体温グラフの例

関連記事:高温期は何度まで上がる?

基礎体温の測り方

基礎体温を正しく測るには、婦人体温計を使い、朝目覚めてすぐ体を動かす前に、毎日同じ条件で測定することが大切です。正しく測ることで、基礎体温グラフをより正確に記録できます。

関連記事:基礎体温の正しい測り方は?

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まとめ

基礎体温は、女性ホルモンの作用によって変化する体のリズムを知る、大切な指標です。基礎体温の周期(低温期と高温期の2相性)や注意したいパターンを理解し、毎日記録を続けることで、排卵や体調の変化を知りましょう。

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監修者プロフィール

池田 裕美枝先生

池田 裕美枝先生

医学博士、産婦人科医、内科認定医、海と空クリニック京都駅前 院長

HP : https://ninomiya-lc.jp/umisora

池田 裕美枝先生からのメッセージ

自分の体や心の状態を理解し、何が体調に影響しているのかがわかるだけでも、不安が和らぎ、気持ちが楽になることもあります。

また、自分の体のリズムを知り、体調を予測できると、無理をしない過ごし方を選んだり、必要なときに周囲のサポートを受けたりしやすくなります。自分の体を知り、大切にすることは、これからの健康や人生の選択肢を広げることにつながるはずです。

専門分野

女性ヘルスケアをはじめ、婦人科診療や女性の性と生殖に関する健康(SRHR)、ライフステージに応じた総合的な女性医療を専門とする。

経歴・プロフィール

京都大学医学部卒業。医学博士。認定内科医、産婦人科専門医、女性ヘルスケア専門医、社会医学系専門医。リバプール熱帯医学校にてリプロダクティブヘルスディプロマ、米国内科学会プログラムにてメイヨークリニックで女性医学研修。神戸市立医療センター中央市民病院女性外来担当。医療法人心鹿会海と空クリニック京都駅前院 院長。
女性医療を医学、社会学、倫理学、公衆衛生学など多様な側面で問い直し、ひとりひとりが心と身体を健やかに過ごせる様にお手伝いすることをモットーに取り組んでいる。

保有している資格・所属学会

医学博士
日本産科婦人科学会認定専門医
日本女性医学学会認定女性ヘルスケア専門医
日本内科学会認定医
社会医学系専門医

所属しているクリニック・団体

海と空クリニック京都駅前院 院長
一般社団法人 SRHR Japan 代表理事
NPO法人 女性医療ネットワーク 理事長
日本産科婦人科学会
日本女性医学学会
日本内科学会

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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