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生理

生理の出血量はどれくらいが通常?過多月経についても紹介

池田 裕美枝先生

医学博士、産婦人科医、内科認定医、海と空クリニック京都駅前 院長

生理の出血量はどれくらいが通常?過多月経についても紹介

この記事でわかること

生理(月経)の経血量や色、期間には個人差がありますが、「以前より明らかに増えた」「血の塊が多い」など、気になる変化がある場合は注意が必要です。経血が多い過多月経の基準や、出血量が少ない場合、生理が1週間以上長引くケースについてもくわしく解説します。自身の生理周期や出血量に不安がある方は参考にしてください。

生理の出血量は個人差がある

生理(月経)の出血量には個人差があり、同じ人でも年齢や体調、ホルモンバランスなどによって、増えたり減ったりすることもあります。また、「何日目が多い」という基準は特にありませんが、一般的には、生理が始まってから2日目ごろに出血量が多く、その後は徐々に少なくなっていきます。

生理の出血量は個人差がある?

日本の定義では、正常な月経血量の目安を20~140mlとしています。ただし、月経血量を毎回正確に測るのは難しいため、ナプキンなどの交換頻度や出血の続く日数なども含めて、自分の普段の状態を把握しておくとよいでしょう。

生理の血に関するよくある悩み

月経の血に関するよくある悩み

血の塊がでる

生理中に、レバーのような血の塊が出ることがあります。これは、はがれ落ちた子宮内膜や血液が、子宮内で固まったものです。通常は、血液を固まりにくくする酵素が働くことで、血液は液体の状態で排出されます。しかし、はがれ落ちた子宮内膜や血液の量が多いと、酵素による処理が追いつかず、血の塊として排出されることがあります。頻繁に血の塊が出る場合には病気が隠れていることもあるので専門医に相談してください。

生理の血の量が多い

生理の出血量が多い状態は「過多月経」と呼ばれます。日中でも夜用ナプキンが手放せない、1~2時間でナプキンを交換しなければならないなどが、ひとつの目安です。出血が多い、またはなかなか止まらない場合には、血が止まりにくくなる疾患が隠れている可能性も。また、経血量が多い状態が続くと、体内の鉄が不足して貧血につながります。めまいや息切れ、強いだるさなどにも注意しましょう。

20代以降の過多月経に注意

20代以降で急に経血量が増えた場合、婦人科系疾患が隠れている可能性があります。原因として、子宮の筋肉に良性の腫瘍ができる「子宮筋腫」や、子宮内膜に似た組織が筋肉内で増殖する「子宮腺筋症」、子宮内膜ポリープなどが代表的です。また、子宮がんが原因のケースもあります。変化を放置せず、気になる場合は婦人科を受診しましょう。

生理の血の量が少ない

生理の血の量が少ない状態は「過少月経」と呼ばれます。卵胞ホルモン(エストロゲン)や黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が少ないと、子宮内膜が十分に厚くならず、経血量が少なくなることがあります。ホルモンの分泌にはストレスや生活習慣も影響するため、睡眠や食事などを見直し、規則正しい生活を心がけましょう。

生理の血の色の変化

生理の血の色は、出血量や経血が体外に出るまでの時間などによって変化します。薄い朱色の経血は、血液中のヘモグロビンが少なくなっている貧血が原因のことも。また、経血が膣内にしばらくとどまって酸化すると、黒っぽく見えることがあります。おりものと混ざると茶色っぽく見えることもあり、多少の色の変化であれば基本的に問題ありません。

関連リンク:生理の血の色でわかる体のサインとは?黒や茶色になる原因と受診の目安を紹介

生理の血が一度止まってまた出てくる

生理の終わりかけに一度経血が止まった後、再び出てくることがあります。これは生理が再開したわけではなく、子宮の奥や膣に一時的にたまっていた経血が、時間の経過とともに後から排出されるためです。特に、子宮が後ろ(背中側)に傾いている「子宮後屈」の人によく見られる現象で、基本的には心配する必要はありません。

生理が8日以上続く

生理の出血が8日以上続く状態は「過長月経」と呼ばれます。主な原因には生活習慣やストレスによるホルモンバランスの乱れが挙げられます。また、40代以降は更年期に伴い卵巣機能が低下し、ホルモンの分泌が不安定になることで生理が長引きやすくなります。ただし、なかには子宮体がんなどの重大な病気が原因となっている可能性もあるため、自己判断せず早めに婦人科を受診して確認することが大切です。

関連リンク:月経不順と無月経について

よくある質問

生理の出血量について よくある質問

生理の出血量はどれくらいで過多月経と判断されますか?

過多月経とは、1周期の月経血量が140ml以上の場合を目安としています。ただし、経血を実際に計量するのは難しいため、生理用品の使用量もひとつの参考になります。一般的に、トイレに行くたびの交換では間に合わず、交換が必要になる場合や1日に使う生理用品が6セット(枚)以上*になると、過多月経が疑われます。昼間でも夜用ナプキンが手放せない、1時間もたたずにナプキンから経血が漏れる、血の塊が多く出るなども、出血量が多いサインです。

*昼用ナプキン1枚あたり25mlとして換算した場合の目安

関連リンク:正常な月経とは

過多月経は病気ですか?

過多月経そのものが病気というわけではありませんが、婦人科系の病気が原因で起こる場合があります。代表的な疾患には子宮筋腫や子宮腺筋症などがあります。また、多量の出血が続くと体内の鉄分が不足し、貧血を引き起こすリスクも高まります。経血量が多い、徐々に増えてきたという人は、将来の健康のためにも、定期的に婦人科で婦人科系疾患や貧血の有無を確認してもらうとよいでしょう。

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まとめ

「これくらい普通かな?」と感じる生理の変化も、出血量や期間にはさまざまなケースがあります。大切なのは、自分の普段の状態を知っておくこと。気になる変化があれば、そのままにせず婦人科で相談してみましょう。

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監修者プロフィール

池田 裕美枝先生

池田 裕美枝先生

医学博士、産婦人科医、内科認定医、海と空クリニック京都駅前 院長

HP : https://ninomiya-lc.jp/umisora

池田 裕美枝先生からのメッセージ

自分の体や心の状態を理解し、何が体調に影響しているのかがわかるだけでも、不安が和らぎ、気持ちが楽になることもあります。

また、自分の体のリズムを知り、体調を予測できると、無理をしない過ごし方を選んだり、必要なときに周囲のサポートを受けたりしやすくなります。自分の体を知り、大切にすることは、これからの健康や人生の選択肢を広げることにつながるはずです。

専門分野

女性ヘルスケアをはじめ、婦人科診療や女性の性と生殖に関する健康(SRHR)、ライフステージに応じた総合的な女性医療を専門とする。

経歴・プロフィール

京都大学医学部卒業。医学博士。認定内科医、産婦人科専門医、女性ヘルスケア専門医、社会医学系専門医。リバプール熱帯医学校にてリプロダクティブヘルスディプロマ、米国内科学会プログラムにてメイヨークリニックで女性医学研修。神戸市立医療センター中央市民病院女性外来担当。医療法人心鹿会海と空クリニック京都駅前院 院長。
女性医療を医学、社会学、倫理学、公衆衛生学など多様な側面で問い直し、ひとりひとりが心と身体を健やかに過ごせる様にお手伝いすることをモットーに取り組んでいる。

保有している資格・所属学会

医学博士
日本産科婦人科学会認定専門医
日本女性医学学会認定女性ヘルスケア専門医
日本内科学会認定医
社会医学系専門医

所属しているクリニック・団体

海と空クリニック京都駅前院 院長
一般社団法人 SRHR Japan 代表理事
NPO法人 女性医療ネットワーク 理事長
日本産科婦人科学会
日本女性医学学会
日本内科学会

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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