妊活について

希望の子どもの数から考える妊活開始時期

公開日:

希望の子どもの数から考える妊活開始時期

将来もし妊活をすることになったら、早めに始めるほどいいといわれます。いきなり治療が待っているわけではないので安心して!まずは考え方からスタート!産婦人科医の齊藤英和先生に詳しく解説していただきました。

何人子どもが欲しい? から考える 妊活の「始めどき」

赤ちゃんが欲しい!と思ったら、1日でも早く妊活をスタートしましょう。その理由は、医学的なデータにあります。
下のグラフは、年齢と妊娠しやすさの関係を示し、若いときのほうが年をとってからより妊娠しやすいことを表しています。そのカーブをよく見てみると、妊娠率は年を追うごとに均等に下がるのではなく、32才をすぎたあたりで急に落ちているのがわかります。これは自然妊娠でも、不妊治療をした場合でも同様なのです。

下記のグラフは、子ども「1人が欲しい」場合に、何才までに妊活を始めたら実現するかの確率を統計で示したもの。「自然」は自然妊娠、「IVF」は体外受精をした場合です。自然妊娠で「絶対欲しい」(90%以上の達成率を望むなら)場合、スタート上限は約32才。体外受精の治療もOKだとしても、36歳には体外受精を開始したほうがよいことに。 

【自然妊娠・32才】

32才から急速に妊娠率が下がり始めます。できれば、スタートすべき時より前から始めたい。

【自然妊娠・37才】

自然妊娠で赤ちゃんが授かる可能性が高い年齢の最後の分かれ目といえるでしょう。37才以降は急激に妊娠率が下がります。

【体外受精(IVF)・36才】

高度な医療=IVFをする覚悟だったとしても、妊娠率90%以内となると36才まで。ここからぐっとカーブが右下がりに。

【体外受精(IVF)・39才】

不妊治療をしたとしても、妊娠する確率は不妊治療をしたとしても、妊娠する確率は4分の3(75%)の領域に。40代でも妊娠する人もいますが、かなりレアケースと考えて。

 自然妊娠、体外受精それぞれにおいて、 年齢と妊娠しやすさを説明したグラフです。 

※出典/Habbeman et al.Hum Reprod.30;2215-21 2015

自然妊娠で子ども2人欲しいなら27才までにスタート

もし自然妊娠で2人赤ちゃんを産みたいなら、27才には一人目の妊活をスタートする必要があり、体外受精をしてもよいという人でも、32才にはスタートしていないと、「どうしても」という確率は低くなります。そのくらい、確率上、スタート時期は早いのです。

IVFまでOK、できれば子ども1人欲しいなら39才でスタートも可

できれば子どもが欲しい、という思いで、体外受精まで試みてもよい、ということならば39才で治療を始めてもなんとか間に合うかもしれません(妊娠する確率75%)。ただそれも41才を過ぎると妊娠する確率は50%台に下がります。

欲しい子どもの数別・確率別に見た妊活を「開始すべき」上限年齢表

欲しい子供の人数とその確立を基にした、 妊活を開始すべき年齢の表です。

※出典/Habbeman et al.Hum Reprod.30;2215-21 2015

自然妊娠で子どもが3人欲しい場合、確率90%を実現するには、妊活の開始年齢は「23才」ということに。IVFをした場合でも子どもが3人欲しい場合は「28才」で始めないと実現が難しい。

人工授精による累計妊娠率(40才未満)

人口受精による累計妊娠率のグラフです。

※出典/国立成育医療研究センター

人工授精による累積の妊娠率は、はじめは回数を重ねただけ上がりますが、一定の回数で変化がなくなります。
4才未満の場合、7回目で累積妊娠率は約27%となり、それ以降はほぼ一定となり、治療してもさらに妊娠する確率はかなり低くなります。
40才以上の場合は、なだらかに上昇しますが、20%にとどまります。つまり回数を重ねても確率は大きく変わらないことを示しています。

早く産んだほうがいい、という理由のひとつには金銭面も関係します

若ければ治療の必要なく妊娠できるかもしれないけれど、年齢が上がると高度な医療が必要となりお金がかかる場合があります。
妊活のゴールは妊娠ではありません。授かった子どもが20歳になるとき、自分は何歳になりますか?たとえば32才で出産したら子どもが成人するのは自分が52才のとき。でも40才で授かったら子どもが成人するときに60才です。そのイメージをもって、妊活は1日でも早くスタートしたいものです。

出典:『妊活たまごクラブ』

監修者

齊藤英和先生

産婦人科医・栄賢会梅ヶ丘産婦人科ARTセンター長