基礎体温は妊活期の体の変化を察知できるバロメーター
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基礎体温は妊活期の体の変化を察知できるバロメーター
妊活の第一歩は、まずは生理周期の把握と、基礎体温をつけてみること。きちんと排卵しているかどうかを知るために、まずは「基礎体温」を毎日つけることからスタートしましょう。宮崎 薫先生にお伺いしました。
理想的な基礎体温のパターンを知っておこう
【高温期】10日間以上、約2週間続いていれば正常
排卵後、プロゲステロンの分泌により体温が高い時期が続きます。高温期が2週間以上続くときは、妊娠した可能性が高いと考えられます。
また、10日未満と短い場合は、黄体機能不全の疑いがあるので、きちんと検査を受けましょう。
【排卵期】妊娠可能期
低温期の中で基礎体温がガクンと 下がるのが排卵日。その前後が妊娠可能な時期で、卵巣から飛び出した卵子が精子との出会いを待っています。
受精できなければ、その後、高温期が約2週間続くという折れ線を描きます。
【低温期】約11~14日間続く
卵巣から分泌されるエストロゲンの量が増えている期間は、基礎体温が低めになります。生理が始まるころから排卵の時期まで、グラフ線は横ばいに。
基礎体温は何度が正解というより、低温期と高温期が明確になっていることが大切です。

基礎体温の折線がバラバラならライフスタイルが乱れています
忙しい日々が続いて就寝時間が遅かったり、睡眠不足が体温に影響。まずは規則正しい生活を心がけましょう。

高温期がずっと続いているなら妊娠が成立している可能性が!
排卵後の高温期が2週間以上続いているようであれば、妊娠が成立している可能性が。早めに婦人科で受診しましょう。

低温期が長く続いているなら早めに婦人科で受診を!
卵胞は排卵できるまで成長したけれど、結局排卵できなかった、または卵胞が成長できず、排卵がないといったケースが考えられます。

高温期の途中で体温が下がるなら黄体機能不全が疑われます
高温期が10日間をきるようであれば、受精卵が着床するための環境が育ちにくいことが考えられます。早めに婦人科で受診しましょう。

高温期の体温が低いなら血行を促進するための努力を!
高温期と低温期の差が0.3度未満の場合、冷えや血液の不足による生殖機能の低下が考えられます。体を冷やさない工夫が大切です。

高温期がまったく見られないのはホルモンバランスの乱れが一因!?
不規則な生活やストレスを強く感じていると、体温は低くなりがち。最も多い原因がホルモンバランスの乱れなので、婦人科で早めの受診を。

基礎体温を記録していこう
ここをCheck!基礎体温表
基礎体温表をつける際に注意してほしいことを説明します。
□基礎体温表は生理が始まった日から記録しましょう
生理が始まった日から次の生理が始まる前日までが1周期です。生理が始まった日から基礎体温を記録するといいでしょう。
毎朝計測した体温の点と点をつないで折れ線グラフにしましょう。
□基礎体温を測るのは「朝起きたらすぐ」が基本です
基礎体温は朝目覚めたら、起き上がらずに寝たままの状態で体温を測ります。毎日、できるだけ同じ時間帯に測りましょう。
休日など時間がずれたときは、MEMO欄などにわかるように記入して!
□おりものの色や状態は記号にしておくと便利です
記入例:黄色=Y、白やクリーム色=W、灰色=H、血のような色=B、ピンクまたは茶色=P、粘りけが強いおりもの=S、水のようなおりもの=L、白くてぽろぽろしたおりもの=E、においがある=G、かゆみがある=K
□気になったことはこまかく記入しておきましょう
基礎体温表は婦人科を訪れる時の大切な資料。
セックスの有無やピルの服用、生理や体調で気になったことなど、こまかく記入するほど役立ちます。また、予定やイベントを書き込んで日記代わりに使っても。
出典:『妊活たまごクラブ』
監修者
宮崎 薫先生
産婦人科医・はらメディカルクリニック院長