月経周期のステージで変わる女性の体
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月経周期のステージで変わる女性の体
女性の月経周期は、卵巣から分泌される「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」のホルモンバランスの変化によって制御されています。
一般的に、月経周期は月経から始まった日から、次の月経が始まるまでの期間を指します。
この周期は28日~38日程度ですが、個人差があります。
月経周期ステージごとの特徴とは?
月経周期の各ステージにはそれぞれ特徴があります。
1.月経期:
月経が始まる日から5〜7日間続きます。この期間中、子宮内膜は剥離され、体内から出血が起こります。この時期は下腹部痛や腰痛、吐き気、下痢、イライラ、頭痛、貧血、だるさ、むくみ、肌あれなど様々な症状が生じやすくなります。また思春期や更年期では、ホルモンバランスの変化から、月経期間や経血量も不安定になることがあります。
2.卵胞期:
月経期の後、卵巣にある卵胞が成熟し、排卵の準備をする時期です。卵胞期は通常14日間程度続きます。この時期は卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が増えるため、情緒が安定しやすく、食欲も抑制しやすくなるため、減量効果も出やすい時期になります。
また卵胞期の終わりには、成熟した卵胞から卵子が排出されます。これを排卵といいます。排卵後には体温が低体期から高温期へ変化するため基礎体温の測定で排卵日を推測することが可能です。
排卵の際に、人によっては痛みを感じる方もいます。
排卵時にはエストロゲンの血中濃度が下がるために、子宮内膜からすこし出血することがあります。これを排卵時出血といいます。
3.黄体期:
排卵が終わってから月経が開始するまでの期間のことを指します。黄体期は通常14日間続きます。
この時期は黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増えるため、体温が高くなる(高温期)ことから人によってはほてりを感じる場合もあります。また体温が高い状態が続くことで1日の体温変化にメリハリがなくなります。これにより、睡眠が浅くなったり日中の眠気が強くなる場合もあります。
また、水分を蓄えようと体が反応するため、手足のむくみや体重増加がみられる可能性もあります。

女性の月経周期は、主にホルモンバランスの変化に左右されますが、ホルモンバランスはストレスや栄養状態、運動不足、睡眠不足などの外的要因の影響も受けます。
そのため、もしも月経周期が乱れている場合は、
- 規則正しい生活(朝起きて夜は早めに寝る)を心がける
- バランスの良い食事をとる
- 今より少しでも歩く時間を増やすなど、運動を取り入れる
といった日々の生活を見直してみることが大切です。
※月経周期が不規則な場合や極端に短い・長い場合は、医療機関で相談することをおすすめします。

【制作】『からだにいいこと』 株式会社セントラルメディエンス コミュニケーションズ
監修者
池田裕美枝先生
医学博士、産婦人科専門医、内科認定医、社会医学系専門医